社員のモチベーション改善を正しく実現するためにサーベイを。

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このクライアントの経営層が抱える課題をヒアリングしたところ、主に以下の3点が浮かび上がりました。

  1. 新規顧客開拓ができず、既存顧客にとどまっている。
  2. 収益力が低い。
  3. 若手社員の離職率が高い。(35歳未満:約35%、35歳以上:約15%)

当初は経営層自身で考え、原因は以下の社員の不満にあると推測していました。

不満その1.長時間労働

不満その2.給与・ボーナスに対する不満

不満その3.顧客に断られるのを恐れ、営業に対するモチベーションが上がらない

そこで経営層は、営業スキルを高めれば新規顧客が増えて収益向上につながり、社員のボーナスも上がるし、若手社員も営業の成功体験で仕事を楽しめるようになり離職が減るはずだと考え、営業力強化研修を行いました。

しかし、6か月間実践しても効果が表れなかったため、弊社に相談をしたのです。

弊社のM-MAP診断を社員に行ったところ、以下の問題点が見えてきました。

M-MAPによる診断結果

  1. 無意味な仕事の頻度がかなり高いため、長時間労働に価値を見出せない。原因は長時間労働自体の嫌悪ではなく、その意味・価値にあったのです。  
  2. 自社のビジョン・ミッションが肚落ちしていない。これは上記1「仕事の意味」ともリンクしており、評価プロセスの不満にもつながっていた。  
  3. 評価プロセスが不明瞭なので、給与・ボーナスの額が正当なのか疑わしい。
  4. 自社のビジョンを理解せず、相対評価への猜疑心もあり、経営層に対する忠誠心が持てないため離職につながる。原因は金額ではなく、いかなる評価基準がその金額を決定したのか?なのです
  5. 新規顧客開拓に消極的なのは、自分(自社製品)が提供できる価値やUSPを社員自身が理解していない。原因は営業スキルではなく、提供価値自体の理解不足にあったのです。

もし、経営層が思い込みで営業力強化研修を続けていたら、コストと時間の無駄になっていたところでした。なぜなら、それは全く社員の根本的な問題点解決につながらないからです。

  • 長時間労働を改善したところで、社員の根本的な問題がなくなるわけではない。仕事自体の悪循環プロセスに価値を見出すことができないのは変わらない。
  • 給与・ボーナス額を増やしたところで、その増額がどのような評価を経て決定されたのか不透明なままでは、社員の不満は改善されない。
  • 営業力強化スキルを教え込んだところで、自分(自社製品)のUSPを理解していなければ、新規顧客開拓への不安は払しょくされない。

上記の理由により、離職率が減らなかったわけです。

冒頭の3課題の本質的な原因を見つけ出さない限り、これら表面的な3解決策では改善することができません。

弊社の過去の実績からわかったことは、根本的な問題の50%以上を把握していたのは20%未満の社長に過ぎませんでした。

だからこそ問題の原因を掘り下げて深く理解する必要があり、そのためにもM-MAP診断が、社員のモチベーション改善に大きな役割を果たすのです。

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